温泉学会
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  温泉研究no.1
 
 
   
本部:関西大学法科大学院
竹下賢研究室
  温泉学会設立趣意書  
   日本は、世界に冠たる温泉大国です。火山国のため地震も多いが、温泉も多いのです。とくに1990年代以降、温泉開発は活発化し、今日では、全国いたるところに温泉宿泊施設や日帰りの温泉公衆浴場があります。

 日本人は、古来、温泉を天与の恵みと受け止め、休養・保養・療養の場として活用し、また、大きな楽しみとしてきました。 豊かな自然環境の中で温泉に親しみ、老若男女が温泉を享受してきた長い歴史は、独特の温泉文化を育んできました。

 温泉は、身近な存在であるにもかかわらず、「温泉とは何か」と問われても答えに窮します。学校教育の面で教わる機会もなかったし、今もありません。温泉大国たる日本の大学には、温泉学部も温泉学科もなく、温泉学ないし温泉論のような基本的な学科目も見あたりません。それは、温泉の研究者があまりにも少ないからです。
 また、温泉に関する知識という面でも、温泉愛好者の多いわが国では、テレビの温泉番組や温泉・旅行・観光関係の雑誌・書籍など、あるいはインターネットや口込みで情報を得ている状況にあります。

 近年、死をもともなうレジオネラ肺炎の続発や湯船の温泉の表示問題など、身近で深刻な問題が生じ、温泉の安全性と正確な情報の公開が求められています。
 そこで、温泉に関心のある人々が集まって、温泉に関する正確な情報を交流し、研究成果を発表し、論議する場を設けることの意義は大きいと考え、「温泉学会」を設立することにしました。この学会では、温泉に関する多角的・総合的な研究により、福祉や保健の増進に資する、生活に根ざした生きた温泉理論を作っていき、温泉の質的向上と総合的な発展に寄与することを目的とします。

 このために、次のような視点を基本的に重視します。第1に、真の温泉を大事にし、温泉愛好者の利益を尊重します。第2に、温泉利用者が投げかける、安全性や表示制度などの現代的な課題に取り組みます。第3に、温泉経営や温泉体験などの温泉に関する正確な現状認識を深め、その上で、温泉愛好者に健康や温泉ライフなど有益な情報を提供していきます。第4に、自然の恵みである温泉を、歴史や文化、国際比較、さらに地域活性化の面など、多面的に研究します。第5に、温泉は日本の貴重な資源ですので、地球環境に配慮して、温泉の持続可能な発展をめざします。

 また、この学会は、温泉を愛好する市民、温泉の経営にかかわる業界や行政の関係者、温泉の研究者・作家・ジャーナリスト、温泉に関心ある人文・社会・自然科学各分野の研究者等を会員とする、新しいタイプの開かれた学会とします。

 国籍を問わず、温泉に大きな関心を寄せる皆様に、本学会設立の趣旨を御理解頂き、御入会賜りまして、2003年9月を目途として「温泉学会」を発足させたいと考えています。お知り合いの方々にぜひお誘い下さるなど、なにとぞ宜しく御協力賜りますよう、お願い申し上げる次第であります。
 
  以 上  
  2003年7月  
 
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